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有機の現状、人手不足の現状 [仕事]

昨日は第3回有機農産物需要喚起事業検討会でした。

私はファシリテーターをさせていただいていますが、検討委員の方々は、生産現場、流通現場、小売りのプロの方々で、そうそうたるメンバー。皆さんの意見をお聞きしながら進行させていただくのですが現場の声をお聞きできて貴重な体験をさせていただいています。

このような委員会での話題は、つい5-6年前くらいまでは「有機のことが理解されていない。有機の販売が思うようにいかない、有機JASマークが理解されていない」というような内容でした。

それがこの数年は有機農産物の物流の問題。

有機の生産者は小さい単位で生産している場合が多く、輸送費にコストがかかって小売りの段階で価格に反映してしまうという問題。

そして、今回はその物流コストに加え、「有機農産物が足りていない、労働力がない」というもの。

と、いうことはポジティブにとらえれば、有機農産物の需要は確実に高まっているということ。

新規就農者は有機栽培から始める人が多いものの、うまくいくわけではなかったり、日本の生産者自体が減少という大きな問題。

野菜の農地はこの数年で3000ha減っていて、果物の農地は2800ha 減っていて、2割の農家は相続しないという現状とのこと。農業は大変重要でありながら、収入は労力に満たず、相続税も高いというのが大きな要因かと。

輸出促進といえど、現状では全体の生産の5%足らずが輸出されているだけで、それよりも国内での供給が今後問題になり、アメリカのように海外からの輸入に頼らないと需要に追い付かないという現象が起こり輸出どころではない!との委員の意見。

そういえば、アメリカの有機は昨年も17%伸びたとのことで、毎年有機の需要は伸びていますが、3-4年前はその需要に国内の農産物の供給が追い付かず、南米やインドや中国の有機農産物が増え、これではいけないとローカルな有機をという動きになっていったとのこと。

日本もアメリカのような現象が起こるのでしょうか。

消費者が有機/オーガニックのことを理解してきてくれていることは、34年以上も有機に関わっていて、有機JAS規格の策定からずっと関わってきている私としては、「やっとここまで来た!」と、とっても嬉しい。

BUT、次のステップとして、消費者は生産してくれる人たちがいるからこそ、こうして有機食品を食べられているのだということをもっともっと意識して有難くいただいてほしいなと思うのです。

物流の問題も、宅配便があって便利な世の中になったと思っていた反面、ドライバー不足でドライバーの過酷労働の問題もあることが表面化。私もドライバーに負担のかかる時間指定はできるだけ避けるようにしようと思いました。

いずこも人手不足が問題。

今後、どうなるのでしょう (-_-;)


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