「うもれ木の会」 [仕事]
昨日はパルシステム福岡いわきセンターで中級監査人講習会でした。
まずは高野祐子理事長からご挨拶!
今回の監査対象者は「うもれ木の会」の生産者の方々。
7名の生産者の会ですが、梨をはじめ桃、りんご等を栽培なさっています。
1997年に設立したこの「うもれ木の会」のネーミングの由来は、「世の中をよそに見つつもうもれ木の 埋もれておらむ 心なき身は」の詠(うた)から。
意味は「逆境の中でも自分のなすべき仕事に精進しよう」という想いから名付けられたのこと。
果物で農薬削減は難しいところ、このうもれ木の会では特別栽培(農薬も化学肥料も福島県で通常使われている量の半減以下)で栽培することが基本となっています。
昨日の勉強は「梨」。私は梨は大好きでも梨の検査をしたことがなく、とっても勉強になりました!
なんといっても知らなかったことが
1.梨は同じ品種間では結実しない性質があるため、長十郎などの花粉を用いて手作業で受粉。
2.セミ(アブラゼミ)は梨にとって一番の害虫。7月から8月に園地に大発生するセミは梨の実から汁を吸うため吸痕が残り、足でキズをつける。
3.カメムシの発生状況は前年度のスギ花粉の量で判断する。カメムシはスギ花粉を好んで食べて成長するので、スギ花粉が多い年はカメムシは子どもも多く産み、越冬して翌年のカメムシ被害は多くなる。
このうもれ木の会ではなるべく薬剤等の頼らずに栽培するため、被害が1本の木だけだったら手で被害のところを取って対応し、早めに被害の発生を見つけるために頻繁に状況を確認しています。
3グループに分かれてのグループディスカッションで、私のグループでは高田薫さんと佐藤恭輔さんがお話してくださいました。
高田さんの園地のみにイノシシが来て土壌を荒らすのが困るとおっしゃっていましたが、それは高田さんの園地の土地に沢山のミミズがいるからとのこと。イノシシも良い土壌が本能的にわかるのですね。
気になる放射能対策として、樹皮を削り表面に付着した放射性物質を除去したり、鎌と高圧洗浄機を使ってひざまで雪に埋もれながら2011年冬から2012年春は作業なさったとのこと。
また、薬師(成分はゼオライトでセシウムを吸着する効果あり)を購入し、地面に撒いたそうです。
どんな思いで作業なさったか、風評被害で販売量が激減した当時のお気持ちを想像するだけでお話をお聞きしながら胸がつまりましたが、前向きに対応なさっている姿勢に胸打たれました。
高田さんは梨では「幸水」、「豊水」、「二十世紀」、「あきづき」、「新高」、「南水」を栽培なさっているのですが、ご本人的には「あきづき」が一番お好きだとか。あきづきは新高、幸水、豊水を掛け合わせた比較的新しい品種で3種の良い部分を受け継いでいて甘味が濃く果汁もたっぷりなのだそうで、この秋、「あきづき」を食べるのが楽しみです。
美味しい採れたての桃もご馳走になりました!
予想もつかない大変な時期を乗り越えられた「うもれ木の会」の方々。
きっときっと今後はそれをバネに発展なさっていくことと思います。
昨日は朝早くで眠かったのですが、生産者の方々に元気をいただきました!
ありがとうございました!
コメント 0