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今日のリーダーシップ111 [仕事]

今日のリーダーシップ111のスピーカーゲストは藤沢烈さん(一般社団法人RCF復興支援チーム代表理事)でした。

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リーダーシップ111の幹事である野村浩子さん(日経新聞)のご紹介で「3.11被災地支援のいま・これから」というタイトルでお話してくださいました。

被災地の一部をよくご存じの方はいるものの、被災地の全体像を把握している人が少ない中、藤沢さんはいろいろな場所のケースを把握されていて、わかりやすくご説明してくださいました。

藤沢さんのお話から特にインパクトに残ったこと。

・東北復興が遅いと思われているが、今は現地の人達が自分たちの町を今後どうしたらよいかを考える期間であって、慌てて復興が進まない方がいい。そうしないと自分たちの復興にならない。来年の春まではあせらずに見守っておく必要あり。多くの住民が納得しないといけない。

・何か建てるにもそこに住んでいた人たちの許可が必要で(地権の問題)、そこに住んでいた人を見つけるのが大変な作業となっている。

・被災地のニーズは仮設住宅支援や雇用支援から、コミュニティ活動や街づくりの支援へと変わっていく。

・仮説住宅の建設や合同授業により居場所が減少し、子どもたちの遊ぶ場所、勉強する場所がない。学業に遅れも出ている。学業の遅れの理由として、生徒の転校が相次ぎ学習の進度に違いが出たことや仮設住宅での暮らしで自宅で学習できる環境がないことがある。

・教育支援の活動として有効なのが、NPOカタリバによる女川町(石巻の隣)での取り組み。NPOカタリバは、被災し失業した塾講師を雇用し、放課後の学校を使って、子どもたちに学ぶ場を提供する「コラボ・スクール」を運営。子どもたちの半数が通っている。女川向学館に通っている生徒は被災直後の4月と比べて平均の勉強時間が270.4%、休日でも160.3%増加。被災前の学習時間と比べても平日で161.9%、休日で148.3%にまで増加。

・東日本大震災関連の被災3県の自殺者は計49名。

・家、仕事を失い、アルコール依存増。震災前は新患のうち約30%がアルコール依存症であったのに対し、震災後は40%を越える(仙台市)

・アルコール依存症はうつ、孤独死の問題と関係性大。

・宗教団体の勧誘が多く、入信者も多い。これは人々が不安であることが大いに影響。

・避難所運営時にリーダーが男性であることが多いことで女性への配慮不足が目立った。授乳や着替えをする場所がない等。

・瓦礫処理を行う男性には日当が出るが、女性は当然のように何十人分もの炊き出しを割り振られ、日当は出ない。固定的性別役割分担が強化された。

・生理用品、おむつ、粉ミルクがない。また粉ミルクはあってはも哺乳ビン、離乳食がない。

・被災地外から出来る支援として、①情報を得る、②購入する、③現地に行くなどがある。これらの具体的アクションを通して現地経済を回すことが支援につながる。

・40歳以上の男性の仕事や女性の仕事がないのが問題。

・物資支援・無償支援は地元の「民業圧迫」、被災者の「労働意欲の減退」を招く懸念もある。

・福島県から県外への避難者総数は62,038人に上る(5月10日調査時点)。最多は山形県への12,945人。若い人ほど戻らない(34歳以下の避難者は46%が、35~49歳は31.9%が「戻る気はない」と回答)→高齢化が今後一気に進む。

・多くの生産者や製造業者が「続けていいのか」悩んでいる。物が人々によって購入されることによって、「求められている」、「良いと思われている」ことがわかり、支えになる。

・ミュージックセキュリティズhttp://oen.securite.jp/では一般の個人の人が出資をして、物が届けられるというシステムで、ただ寄付するというスタイルではないので、出資者にとっても出資金が活かされたことがわかる。(出資金の半分が投資、もう半分が企業への応援金となるファンド)

・赤十字への寄付金が被災地にうまく渡っていないという意見があるが、赤十字は集める機能はあるが、市町村でもどこにどうやって渡したらいいかわからず受け取れない状態もあった。

・福島では現在でも12万人以上が避難所生活。

・国に頼れる時代ではない。国の限界を知らされた。国を動かすというよりも民間を動かすことが重要。


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